コンクリートの雄別商事(購買)屋上にバー「ローズ」

雄別炭山駅前に雄別商事(購買)の売店跡のコンクリート建物が残ってます。雄別商事株式会社は炭砿の社員相手に日用品を販売する購買が独立会社化したもので、事務担当副長が社長を兼務していました。この駅前店がいわば本店で、各区に販売店がある他に横山地区にガソリンスタンド(コンクリが残ってますね)がありました。

昭和43年のはじめに上記の事務担当副長の発案で駅前売店の屋上全面に建物をつくり、バー兼喫茶の店を開店させることとなりました。雄別の飲み屋は今記念碑があるあたりが飲み屋街(このHPマッチ編参照)となっていましたがそこはカウンタープラス小部屋といった小規模のものでした。

しかし売店屋上は今でも残ってることから(階段を登った方は分かると思いますが)雄別のなかでは最も大きなスペースなのです。それだけの広さに見合う利用者がいるだろうかと不安視する声のほうが大きかったと思います。しかし部下の反対を押し切り支配人を釧路からハンティングするとともに、屋上一杯の建物を増築して開店させたのです。

それまでの、いかにも一杯飲み屋という風情というか汚らしさの小規模と異なり、開店した店は広く綺麗で明るく、奥さん方だけでも喫茶を楽しんだり、お酒を飲みながらの談笑ができるというものでした。バーというよりクラブといった感じでしょうか。店名は「ローズ」だったでしょうか。

炭砿で働く人は光熱住居費が安いので可処分所得は高いのです。なかでも坑内で働く人は高給です。利用者がいるか心配が多かったのですが開店してみると予想以上に盛況でした。男専用の感じがしていた横山地区の一杯飲み屋と違い、それまで雄別になかったタイプの店として老若男女が利用したのですから。

夕方コーヒーを飲みに入ると、安全キャップをかぶった坑内の方たちが飲んでるテーブルがあるかと思うと、子連れのおかみさんがいるテーブルがあったりしました。
宴会のあとの二次会にもぴったりで、こういう二次会をみたせなかった新規需要が当初見込みより盛況をもたらしたものと思います。特に婦人会の会合は、協和会別館や各区詰所の集会場での会合後、それまでは散会していたものが大挙してローズになだれ込んできたものです。そういうときはさっさと逃げ出すのですが、運悪くつかまるとアルコールの入った中高年のおば様方のパワーに圧倒されるとともに恐ろしさに震えたものでした。

そのローズも、閉山と同時に雄別商事株式会社も自主解散したため閉店しました。最近このHPに登場した杉山技術副長編のなかに閉山2年後の写真がUPされました。その写真をみると売店の屋上はなにもなくなってます。屋上増築部分は木造だったため、閉山後に取り壊されてコンリート部分だけが残されたのですね。